なつかしい漫画情報/漫画制作のとんぼスタジオ

「なつ漫」は時代の映し鏡
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 HOMEなつかしい漫画情報>少年誌は「なつ漫」の宝庫(2)
少年誌は「なつ漫」の宝庫(2)
 戦後の子ども漫画は、月刊誌を主流としてスタートした。
 手塚治虫の登場と、彼に刺激された戦後の漫画家たちが、新たに創刊された多くの
 漫画雑誌で活躍する。

 そして、私たちの「なつ漫」の多くが、この頃に生まれた。

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森田拳次
 桑田次郎や一峯大二と同門だったが、絵の方はさほど上手く
 なかった。
 むしろ、ギャグのセンスで漫画家として活躍していたと
 思う。


「丸出だめ夫」は、現在であれば流行語大賞がとれるくらい
 流行った。
 かたや少年サンデーの「おそ松くん」、片や少年マガジンの
「丸出だめ夫」というくらい、当時のギャグ漫画の人気を
 二分した。
 なにをやってもダメな丸出だめ夫は、なんとなく
「ドラえもん」ののび太と似ていた。
 あれほどダメな丸出だめ夫がいるから、自分はまだ彼よりは
 ましだな、と多くの小学生に安心感を与えた(?)漫画でも
 あった。


 登場したロボットの名前が「ボロット」だった。
 安易な名前だが、「丸出だめ夫」という漫画には合って
 いたかも。


「だめ夫」は、「だめお」とも読めるが、「だめおっと」
 とも読める。
 じつは、この「だめおっと」を主人公にした面白い漫画が
 ある。
 面白いというより、かわいそう、といったほうがいいかな。


 そう、「ダメおやじ」だよね。
古谷三敏
「ダメおやじ」は強烈だった。
 競輪にのめりこんだダメおやじが、家族から相手にされなく
 なったり、しまいに自殺まで考えるようになる。
 ギャグ仕立てだから、ところどころでクスクス笑って 
 しまうが、じつはものすごく悲壮感の漂う内容だった。


「ダメおやじ」の連載時期は、現代のような経済不況では
 なく、
 バブル期に入る前だから、むしろこれから景気が良くなる
 時期だった。
 だからよかったのかもしれない。
 現代のような経済不況下で、こんな悲惨なサラリーマンを
 描いたら、
 とても人気が出たとは思えない。

 というより、出版社が連載させてくれないだろう。
 この漫画が少年サンデーに連載していたのが不思議な
 くらいだ。
 どちらかといえば青年誌の部類だと思う。


 古谷三敏は、手塚治虫や赤塚不二夫のアシスタント経験が
 ある。


赤塚不二夫
「おそ松くん」や「天才バカボン」を知らない者は、
 日本人ではニャイのだ。
 それくらい、超有名ナーノダ。


 六つ子が登場する「おそ松くん」は面白かった。
 ただ、漫画的にみんな同じ顔なので、ふきだしをちゃんと
 読まないと、
 誰がおそ松くんで、十四松くんで、トド松くんで、
 カラ松くんで、チョロ松くんで、一松くんだかわからない。

 横山光輝の「魔法使いサリー」にもよし子ちゃんの弟が
 3つ子で登
 場するが、同じ顔がたくさんあると、話を作るのは楽かも
 しれない。
 もちろん、読んでいても面白い。


 赤塚不二夫は、ヒット作をたくさん描いている。
 他にも、「もーれるア太郎」や「レッツラ・ゴン」などが
 ある。
 彼はギャグの天才である。


 ところが、ギャグ漫画家でありながら、少女漫画で
 デビューし、
 りぼんで「ひみつのアッコちゃん」という超売れっ子漫画を
 執筆している。
 非情に繊細なハートの持ち主と見た。
 ちなみに、手塚治虫や石ノ森章太郎、横山光輝、ちばてつや
 なども、少女漫画でヒットを飛ばしている。


 赤塚は、古谷三敏や長谷邦夫らとフジオ・プロを設立し、
 そこから
 土田よしこ、とりいかずよし、北見けんいちらが巣立って
 いった。

土田よしこ
 マーガレットで発表した「つる姫じゃ」を読んだときは
 驚いたよね。
 女性の漫画家でここまで描くかというくらい、過激で
 破壊的な笑いだった。


 時代は定かではないが、おそらく江戸時代だろう。
 普通、「お姫さま」といえば、可愛くて奇麗なイメージが
 ある。
 ところが、つる姫はちがう。可愛くないし奇麗でもない。
 しかも、なんとカッパハゲのいたずら好きの姫さまだった。
 そのつる姫が、城の内外で大騒動を巻き起こすという
 設定だった。


「わたしはしじみ!」も面白かったぞ。

前谷惟光
 ギャグ漫画の大先輩に前谷惟光や山根赤鬼、山根青鬼、
 山根一二三らが
 いる。


 前谷惟光の「ロボット三等兵」は、三等兵のロボットが
 主人公だが、戦争物にしては随分とのんびりした雰囲気の
 漫画だった。
 さほど緊張感もなく、「のらくろ」のような淡々として
 展開だった。
 ところが「のらくろ」は戦前からの漫画だが、
「ロボット三等兵」は戦後漫画なのだ。

 戦後になって、少年クラブに連載された。
 おかげで、「のらくろ」のように、戦争のために利用される
 ことがなかった。
 戦前に発表されていたら、間違いなく戦意高揚に
 利用されたであろう。


 ロボット三等兵は、ロボットのような強力な兵器として
 働くのかと思いきや、人間となんら変わらないのである。
 また、ロボットとしてストーリィの展開に絡んでくる
 わけでもなく、ただ単に単体としてロボットであるだけで、
 中味は人間と同じである。
 したがって、ドラマ的にも人間として扱われている。

 腹が減ったら飯を食うし、昼寝もする。
 ときには川の中に立たされて人柱に使われたこともあった。
 ある時は、爆弾を背負わされて鉄条網に突撃したり、
 二等兵の下の三等兵(実在しない)として道具のように
 非人間的な労働を強いられる。


 ギャグ漫画仕立てだから、読んで笑いもするが、
 戦争について考えさせられる漫画だった。
 なぜか、印象強い漫画である。


 前谷惟光の描く漫画はロボット物が多く、他にも
「ロボットおまわりさん」「ロボットくん」「ロボット一家」
「ロボット坊や」などがある。

 ロボット物ではないが、「火星の八ちゃん」という、
 火星人を扱った漫画も描いている。
 昔は、「火星人」といえば「タコスタイル」が定番だった
 ように、八ちゃんもタコスタイルだった。


山根赤鬼・青鬼
 山根赤鬼と青鬼は双子の兄弟である。
 青鬼が兄で赤鬼が弟である。共に有名な漫画家だ。


 山根赤鬼の「よたろうくん」は面白かった。
「よたろう」といえば、「愚か者」のことである。
 落語では、無知なせがれを「よたろう」と呼んでいる。
 「よたろうくん」は、まさにこのような主人公だった。
 ちょっと古いギャグだが、懐かしい漫画である。


 兄の青鬼は「めだかちゃん」などの漫画を描いているが、
 どちらかというと「名たんていカゲマン」などの挿し絵で
 有名だ。

山根一二三
「ごろっぺ」に出てくる、「ああ、ごろっぺよ」という
 セリフが懐かしい。
 なぜか、いつも忘れられてしまうごろっぺだった。
 山根一二三はダジャレ漫画が得意だった。

 Top
板井れんたろう
「おらあグズラだど」は、怪獣グズラが主人公のギャグ
 漫画だった。
 TV放映の主題歌を作詞したのが、元東京都知事の
 青島幸男だった。
 歌っていたのは谷啓だったと思う。


 ビックラ島で生まれたグズラは、鉄が大好物で、口から火を
 吹く。
 当時は、「ゴジラ」などの怪獣ブームもあって、
 大人気だったんだよ。


 ただ、ネーミングは明らかに「ゴジラ」からとってるよね。
 あの頃は、怪獣といえば名前に「○○ラ」が付くのが 
 当たり前だった。
 たとえば「ガメラ」「モスラ」などもそうだった。
 ゴジラの子どもに「ミニラ」というのもいたね。


ムロタニツネ象
 山根赤鬼・青鬼や山根一二三と同じ頃に活躍した漫画家に、
 ムロタニツネ象がいる。

 ムロタニツネ象は「わんぱくター坊」を描いている。
 これは、明るいギャグ漫画だったが、少年サンデーには
「地獄くん」という怪奇漫画も載せていた。
 愛車が霊柩車でナンバーが「444」だった。

水木しげる
 怪奇物といえば、水木しげるを抜きにして語れない。
 水木しげるは、「ゲゲゲの鬼太郎」や「河童の三平」、
「悪魔くん」など、ほか多数の作品を描いている。
 とくに、「ゲゲゲの鬼太郎」は、独特な妖怪の世界を
 描いた作品で、現在でも多くのファンがいる。
 目玉の父親が、息子である鬼太郎の持つ欠けた茶碗の中で
 湯につかっているシーンは、なんとも奇妙で印象に残って
 いる。
 不思議な世界であるが、それだけに印象的だった。


 さらに、水木しげるの描く漫画の背景画は、ほとんどが
 点描で描かれており、他の漫画とは違った趣を醸し出して
 いた。
 そうした表現も、妖怪漫画を描くには有利だったのかも
 しれない。


 また、戦時中の体験から、多くの戦記物も描いているが、
 すべて面白い。

つのだじろう
 怪奇物といえば、つのだじろうも有名だ。
「恐怖新聞」は怖かったなぁ。
 真夜中に配達される「恐怖新聞」というのがあって、
 この新聞を一日読むごとに、寿命が百日縮んでしまうんだ。
 冗談じゃないよね。
 あんな新聞が来たらどうしようと思った。


「うしろの百太郎」では人間の背後霊を描いていた。
 私は、この漫画で、今まで知らなかった霊界の世界を
 思いっきり勉強させられた。
 そういえば、「こっくりさん」で大ブームを作ったのも
 つのだじろうだった。


 ところで、つのだじろうは元々はギャグ漫画家だったんだ
 よね。
 昭和30年代には「りぼん」や「なかよし」を中心に連載して
 いた。
 それが40年代後半になると、突然オカルト漫画や心霊物を
 専門に描くようになった。
 きっと、不思議な体験をして、このような転身を遂げたの
 だろう。

古賀新一
 「エコエコアザラク」も怖かったなぁ。
 つのだじろうは日本の幽霊を中心に描いていたが、
 古賀新一は、舞台は日本だが西洋の黒魔術を扱っていた。


「エコエコアザラク」というのは黒魔術の呪文で、黒井ミサ
 という女性が主人公だった。

楳図かずお

 楳図かずおの「へび女」は、床をずるずると擦って蠢いて
 いた。
 その様子は、今思い出してもぞっとするぞ。
「ズルズルズル?」
 本当に怖かった。


 楳図かずおは、「へび女」だとか「半魚人」だとかを、
 おどろおどろしく描いていた。
 彼は、人間の恐怖というものを描きたかったのだと思う。
 そうでなかったらあんな恐ろしい描き方はできないだろう。


 それでいながら、ギャグで「まことちゃん」を描いたり、
 SF
では「漂流教室」を描いていた。
 しかも、いずれもめちゃくちゃに面白いのだ。
 ギャグでは笑いを追及し、SFでは近未来を警鐘していた。
 彼も、永井豪先生同様、天才なのだろう。

 そういえば、二人とも、パッと見は子供っぽく見える。
 天才とは、そうしたものかもしれない。

辻なおき
 戦後、力道山が空手チョップで大活躍して、戦争で疲弊した
 国民に勇気と希望を与えてくれた。
 私が子どもの頃は、まだ戦争の傷跡がそこかしこに残る
 時代だった。
 そして、少年漫画にも戦争を扱ったものがたくさんあった。


 たとえば、「のらくろ」や「ロボット三等兵」も
 そうだったが、ストーリィ漫画で戦争を真正面から描く
 漫画もあった。

「0戦太郎」や「0戦はやと」「0戦あらし」は大好き
 だった。
 辻なおきはリアルで正確な描写で、ゼロ戦を描いていた。


 0戦は世界最高の戦闘機として太平洋戦争初期は
 活躍したが、その後米軍のグラマン戦闘機などが
 登場すると、苦戦を強いられるようになった。 
 終戦近くには、特攻機として利用された。


 こうした戦闘機物を読んでいると、主人公たちの活躍より、
 子供心になぜか胸が苦しくなった記憶がある。

 辻なおきはプロレス漫画でも有名だ。
 代表作には高森朝雄(梶原一騎)原作の「タイガーマスク」
「ジャイアント台風」などがある。
「タイガーマスク」は虎のマスクを被った覆面レスラーだ。
 自分が孤児院で育ったこともあり、孤児院を訪ねて子ども
 たちを励ましていた。
 覆面で素顔を隠すということでは、「月光家面」や
「まぼろし探偵」などと共通するところがある。
「タイガーマスク」はTV放映され、アニメとしても
 大人気だった。
「虎の穴」という組織名が印象に残っている。

ちばてつや
 戦争物を描いてスポーツ物を得意とする漫画家といえば、
 ちばてつやを忘れてはならない。


「紫電改のタカ」は、何度読み返したかわからない。
 台湾南部の高雄基地に、紫電改で編成された第701飛行隊が
 あった。
 そこに、やって来た少年飛行兵の滝城太郎が主人公だ。
 彼は独自の戦法で数々の敵機を落としていく。
 しかし、最後は特攻隊として敵艦に向かって飛行して
 いった。


 最後がよかった。
 涙が出てくるんだよね。
 これを読んで、「戦争はもうイヤだ!」と、本当に思った
 ものだ。


 ちばてつやは、少女漫画も描いていたし、スポーツ物も
 たくさん描いている。
 どの作品も秀作で、大好きな漫画家のひとりである。


「おれは鉄兵」や「のたり松太郎」「あした天気になあれ」
「あしたのジョー」「ハリスの旋風」などたくさんある。


「あしたのジョー」は、矢吹丈というボクサーを描いた
 漫画だった。
 粗野だった矢吹丈が、ボクシングを始めることで、次第に
 技術が向上し人間的にも成長していく。
 彼の繰り出す「クロスカウンター」は凄かった。


「のたり松太郎」は相撲の世界を描いた漫画で、親友の
 田中君とのやり取りが痛快だ。
 酒が入ると別人になる田中君がいかにも漫画的で楽しめた。

ちばあきお
 ちばてつやの弟ちばあきおが描いた「プレイボール」と
「キャプテン」は面白かった。


 いずれも野球漫画である。
 ところが、この2本の漫画は今までの野球漫画とは違って
 いた。
 登場人物が、ひとりひとりとても丁寧に描かれていたので
 ある。
 絵そのものは、あまり上手ではなかった。
 しかし、人間の内面的な部分を、丁寧に丁寧に描写する
 姿勢には感心させられたものだ。


 野球というのは、勝負事である。当然、勝ち負けがある。
 しかし、勝ち負けだけにこだわるのではなく、勝ちと負けに
 至までの過程がいかに大事かということを、私はこの
「プレイボール」と「キャプテン」で教えられたと思う。


 努力の先に結果があるのだ。

 ちばあきおは、泥臭いまでに必死になって「人間」を
 描こうとしたのだと思う。


 私は、かつて、ちばてつや、ちばあきおの野球チームと、
 荒川の河川敷で試合をしたことがある。
 ちばてつや先生と一緒に映った写真が残っているが、
 ちばあきお先生と映った写真はない。
 撮っておけばよかったと思う。

九里一平
 九里一平の「大空のちかい」は、戦闘機隼が愛機だった。

 0戦といえば「辻なおきの0戦はやと」、紫電改といえば
「ちばてつやの紫電改のタカ」だった。
 そして、隼といえば、「九里一平の大空のちかい」だった。

 この漫画は、加藤隼戦闘隊所属の少年飛行兵・早房一平
 伍長が主人公だった。


 ただ、九里一平といえば、なんといっても「マッハ三四郎で
 ある。

 また、「ファイター健」「弾丸児」などがある。

 九里一平は兄の吉田竜夫の影響で漫画家となった人で、
 タツノコプロの社長でもある。
 ただし、2005年には、大手玩具メーカータカラの買収に
 よって社長を退任している。

吉田竜夫
 少年ブックに連載した「マッハGoGoGo」は、自動車を扱った
 漫画だった。
「マッハ号」は、流線型のスマートな車体だった。
 吉田竜夫は九里一平と兄弟だっただけに、絵がそっくり
 だった。
 というより、吉田竜夫のアシスタントだった九里一平が、
 兄の吉田の絵にそっくりだったと言ったほうが正確だろう。

 辻なおきも二人に絵が似ていたなぁ。


 同じころ、少年では、横山光輝が「グランプリ野郎」を、
 少年画報では望月三起也が「0ファイター」という
 レース漫画を連載していた。
 ただし、知名度と人気では、「マッハGoGoGo」が
 一番だったと思う。

寺田ヒロオ

「スポーツマン金太郎」はほのぼのとした野球漫画だった。
 赤ちゃんみたいな金太郎が、巨人軍に入団して強打者の
 王選手や長嶋選手と一緒に野球をやる話だった。
 ピッチャーの金太郎が投げると、友だちの熊が
 キャッチャーでボールを捕っていた。
 桃太郎も登場してキジやサルを連れて南海に入団していた。


 寺田ヒロオの「暗闇五段」は、視力と記憶を失った柔道家
 倉見五段が主人公だった。


 いずれもまじめな作りで、作者の人間性が伝わってくる
 漫画だった。

 寺田ヒロオは、トキワ荘で石ノ森章太郎や赤塚不二夫に
 影響を与えた人でもある。

関谷ひさし
 寺田ヒロオと同じころに活躍した漫画家に、関谷ひさしが
 いる。
 関谷ひさしの「ストップ!にいちゃん」は、雑誌「少年」が
 休刊になる最後まで、手塚治虫の「鉄腕アトム」とともに、
「少年」を支えていた漫画である。
 なんとも楽しい、そして優しさが伝わってくる漫画だった。


 最近では、このような漫画は雑誌で見なくなってしまった。
 出版社の考えもあるのだろうが、こうした漫画があっても
 よいのではないかと思う。


 中学生の南郷勇一と弟の賢二、さらに隣に住む勇一の同級生
 サチコが繰り広げる学園漫画だった。
 勇一はスポーツ万能で勉強優秀だが、チコにだけは
 からっきし弱い。
 いかにも学園漫画っぽい設定である。
 話も、平凡な普段の日常生活を描いている。
 それでも、面白いものは面白いのだ。

貝塚ひろし
 「くりくり投手」は、福井英一の「イガグリくん」の影響を
 受けて、彼の柔道漫画を野球に置き換えて描いたと
 いわれている。
 主人公の栗山栗太郎の、ストイックな性格が思い出される。
 曲がったことが大嫌いで、心優しい少年だった。
 当時は、こうした分かりやすい性格のキャラが多かった。


 貝塚ひろしは、野球漫画が得意で、「ミラクル」という
 野球漫画も描いていた。
 この漫画は、寺田ヒロオの「スポーツマン金太郎」の
 ように、主人公の郷投手が巨人軍で活躍するという
 内容だった。
 巨人軍の秘密兵器・郷投手の、「秘球ジェット快球」は
 凄かったぞ。
 ところが
、この秘球ジェット快球は、足のけがのために
 1試合でたった2球しか投げられなくなってしまった。
 その後、「第二の秘球スモーク快球」というのを
 編み出すんだよね。


「ゼロ戦レッド」も懐かしい漫画だ。
「0戦太郎」や「紫電改のタカ」「大空のちかい」同様、
 子どもの頃、ワクワクしながら読んだ記憶がある。

川崎のぼる
 「野球漫画」といえば、誰もが「巨人の星」とくるだろう。
 それほど、みんなが夢中になって読んだ漫画である。
 また、アニメ化されていたので、「巨人の星」を知らない
 人はほとんどいないだろう。


 私も野球をやっていたので、この漫画の虜になった。
 TV放映のある日は、部活が終わるとすぐに帰宅して、
 テレビにかじりつきで観ていた。
 面白かったなぁ。
 主人公星飛雄馬が、父親から装着された大リーグボール
 養成ギブスは凄かった。
 あれで豪速球が投げれるなら、と私もエクスパンダーという
 スポーツ器具を代用して試したことがある。
 ところが、バネが皮膚を挟んで痛くて痛くて、やめて
 しまった。
 それに、肩が痛くなったのを覚えている。


「いなかっぺ大将」は劇画タッチのギャグ漫画だった。
 青森から東京へやって来た大左エ門(通称・大ちゃん)という
 子どもが主人公で、柔道が得意だった。
 動物の言葉が話せる大ちゃんが、猫のニャンコ先生に
「キャット空中3回転」を伝授されるんだよね。

 Top
水島新司
「巨人の星」同様、野球好きは必ず読んでいるのが
「ドカベン」である。

 それまでは、野球の主人公といえば「ピッチャー」か
「バッター」だった。
 ところが、野球通の水島新二は、「キャッチャー」という、
 どちらかというと地味なポジションにスポットを当て、
 主人公に据えたのだ。


 ドカベンこと山田太郎は、明訓高校のキャッチャーで
 強打者である。
 彼の剛打と軟投投手里中の活躍で、甲子園で大活躍する
 漫画だった。

 また、脇役がよかった。
 いつも葉っぱをくわえている岩城は、ときに主人公を
 食ってしまうほどの活躍っぷりだった。

「あぶさん」では、代打にスポットを当てて描いていた。

石川球太

 当時、動物漫画の第一人者だったのが石川球太だ。

「狼少年ケン」や「牙王」「魔犬ムサシ」「動物記」
「銀狼伝」など、たくさんの動物漫画を描いている。

 少年サンデーに連載された「原人ビビ」は、古代を扱った
 漫画で、生きるために殺し、食べるために殺すといった、
 少年誌ぽくない内容だった。


 獲物を求めて流浪する原人たちがいて、白い牙と呼ばれる
 狩人の一族に、白い肌の不思議な子どもビビが生まれた。
 その子どもを主人公とした漫画だった。

永島慎二

「漫画家残酷物語」は、発売当初に読んだわけではない。
 大学を卒業し、永井豪先生のダイナミックプロダクションに
 入ってから、西早稲田の本屋で買って読んだ。
 40年前である。
 当時は、漫画家を志した上京してきたばかりで、
「漫画家残酷物語」を読んでいたら、登場人物たちと自分が
 ダブっちゃって、思わず泣いてしまったことを思い出す。


 この漫画は、永島慎二自身の体験を漫画化したもので、
 内容が事実だったから説得力があった。


 おそらく、この漫画を懐かしく思う人は少ないと思う。
 しかし、私にとっては、1ページ1ページが、すべて
 懐かしい思い出なのだ。

 この漫画を再読すると、アシスタント時代のことが思い
 出される。

村野守美
 大学時代に夢中で読んだのが村野守美の漫画だ。
 そして、私がもっとも影響を受けた漫画家である。
 ダイナミックのアシ時代には、村野守美の単行本をすべて
 買い揃えて読んだ。
 青林堂から出版された、通称「弁当箱」と呼ばれた
 ハードカバーの本もすべて買って読んだ。
 しかも、先生のサインの入った限定本まで注文して買った。
 正直、私は村野守美オタクである。


 そのオタクが進めるナンバーワンの漫画は、
「草笛のころ」だ。

 ごく平凡な田舎の、とりとめもない話だが、琴線を激しく
 揺さぶられた。
 読んでいると、田舎の草の香りが漂ってくるのだ。
 広がる雲が、優しく大地を包んでいく。
 そんな、叙情的な雰囲気を醸し出す漫画である。


「ほえろボボ」は、野良犬の子犬が、厳しい社会の中で
 成長しながら生きていく様子を描いた漫画だ。
 人間社会を犬社会の置き換えた内容だった。

 なにしろ、絵がいい。線が綺麗なのだ。構図もいい。
 話もいい。
 すべて大好きである。

園山俊二
 もう一人、私が大好きでたまらない漫画家がいる。
 園山俊二だ。

「ギャートルズ」は、弱肉強食の原始時代にバイタリティー
 あふれた人間の祖先たちの生活を描いた漫画だった。
 単純な線で描くナンセンスギャグで、めちゃくちゃに
 面白かった。
 今でも、登場人物たちの叫び声が聞こえてきそうである。
 マンモスの足の輪切りなど、今でも園山俊二の描く絵は
 はっきりと覚えている。
 強烈な絵だったなぁ。


「ぺエスケ」や「ガタピシ」もよかった。

 銀座の松坂屋だったと思うが、「園山俊二展」を見に行った
 ことがある。
 たくさんの人が見に来ていた
 そこで、彼の原画が展示されていたのだが、切り貼りの
 原画があったことを覚えている。
「ギャグ漫画なんだし、切り貼りなどせずに描き直すしても、
 さほど時間もかからないだろうに」と、思ったものである。
 それほど、園山俊二という人は、自分の描いた絵を大事に
 していたのだろう。

 そのときに買った「ぺエスケ」の文庫本全8巻が、本棚の
 目立つところに入っていて、今では娘の愛読書になって
 いる。

谷岡ヤスジ
 園山俊二に勝るとも劣らないほど強烈だったが
 谷岡ヤスジだ。

「ヤスジのメッタメタガキ道講座」は少年マガジンに
 連載されたが、少年誌に載せるにはあまりにも
 ハチャメチャで強烈だった。
 屋根の上で「鼻血ブー」とか「アサー」と叫ぶシーンは、
 ものすごく印象に残っている。


 ギャグの鬼才だと思う。
つげ義春
 つげ義春は、大学時代に読んだ。
 子どもの頃の「なつ漫」ではないが、読んでいて無性に
 古めかしいような、懐かしい感じのする絵だった。


 ところが、途中から絵のタッチがどんどん変わっていった。

「ネジ式」は有名だが、さほど感動するようなものでは
 なかった。
 むしろ、「李さん一家」や「無能の人」が面白い。
 とくに、「無能の人」はよかった。映画化もされた。


 つげ義春の漫画は、私の大事な愛読書である。
 何度読んでも、新たな感動があるのだ。

小沢さとる
「サブマリン707」は、海上自衛隊の潜水艦の活躍を
 描いた漫画だった。
 それまで、海をテーマに描いた漫画家は少なかったので、
 ものすごく新鮮な気持ちで読んだ記憶がある。


「サブマリン707」というのは、海上自衛隊の旧式潜水艦
 707
号「うずしお」のことで、速水艦長は大戦中に
 伊号潜水艦で活躍した経験がる。
 サブマリン707号は太平洋で起こる怪事件を解決する
 ために戦う。
 たとえば、ムー大陸を支配したアメリカの潜水艦や結社と
 いう世界征服を企む組織が相手だった。

「青の6号」も、同じように潜水艦物だった。

バロン吉本
 バロン吉本も潜水艦漫画を描いている。
「どん亀野郎」は、リアルな描写が素晴らしかった。
 海もよかったなぁ。


 しかし、バロン吉本といえば、なんといっても柔道を扱った
「柔侠伝」である。
「柔侠伝」「昭和柔侠伝」「現代柔侠伝」「日本柔侠伝」と
 シリーズになっていた。


 私の知り合いが、バロン吉本のアシスタントをしていた。
久松文雄
「スーパージェッター」はカッコよかった。
「流星号応答せよ!」というセリフは懐かしい。
 30世紀の未来からやってきたタイムパトローラー・
 ジェッターが、流星号の時間渡航装置が故障したために
 戻れなくなってしまったのだ。


 久松文雄の描く絵はシンプルで奇麗だった
 
どちらかというと、手塚治虫に似ていたように思う。
 個人的には手塚治虫より久松文雄の描く人物が好きだった。
 暖かかったように思う。


「冒険ガボテン島」は、南海の無人島で力強く生き抜く
 少年たちの活躍を描いていた。
「十五少年漂流記」をモチーフにした漫画だったが、
「スーパージェッター」より好きだったなぁ。
 男の子って、基本的に冒険が好きだよね。

松本零士
「ララミー牧場」は、松本零士の漫画でもっとも好きな
 漫画だった。
 西部劇のシーンがものすごい迫力で展開されていた。
 当時としてはマイナーだったかもしれないが大好きだった。
 漫画の中の白っぽい空間が印象に残っている。


 もちろん、「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」も
 大好きだ。
「宇宙戦艦ヤマト」はTVアニメ化され、波動砲という
 武器や、ワープという時間を跳ぶ装置が話題になった。


 松本霊士は、たくさんのSF漫画を描いている。
望月三起也
 少年キングで連載した「ワイルド7」は、
 バイクアクションが凄かった。


「悪を討つためには悪をもって制す」、これがモットーに
 警察組織内に作られた無法者部隊が「ワイルド」だった。
 ということで、メンバー全員が札付きのワルである。
 そのワルが7人いる。
 だから「ワイルド」である。
 その7人が白バイ警官となり、法では裁ききれない悪党を
 やっつけるという筋立てだった。


 「秘密探偵JA」も面白かったなぁ。
 絵が上手いのには関心させられた。
 望月三起也は、サッカー好きでも知られている。
本宮ひろし
 少年ジャンプに連載された「男一匹ガキ大将」は、
 ものすごく大きなスケールで「男」を描いていた。
 絵はさほど上手くはなかったが、荒々しい線が逆に
 発展途上の「男」を際立たせていたように思う。


 当時、急速に売り上げを伸ばした少年ジャンプだったが、
「男一匹ガキ大将」の貢献大であったことは間違いない。

 私が感心したのは、少年誌で「商売」について描いていた
 ことだ。
 とくに、株などについて少年誌で展開するとは…、う~ん
 スゴイ。

さいとうたかを
 「無用ノ介」は、浪人の賞金稼ぎを描いた劇画だった。
 リアルな時代劇でとくに刀の動きの描き方に特徴があった。
 背景も上手いし、ものすごく臨場感のある漫画だった。


 当時の週刊少年マガジンの柱は、「巨人の星」
「あしたのジョー」、そして「無用ノ介」だった。
 いずれも、面白い漫画だった。


「無用ノ介」は、隻眼の賞金稼ぎだった。
 賞金稼ぎといえば西部劇を想像するが、この漫画も話の
 組み立ては西部劇そっくりだった。
 砂ぼこりが舞い上がって、村の外れから悪党がやってくる、
 なんてシーンはまるで西部劇だった。
 野良犬が登場して、その後のシーンで賞金稼ぎの無用ノ介が
 登場する。
 こうした演出も西部劇だ。


 TVでは、無用ノ介を伊吹五郎が演じていた。

「サバイバル」は、大地震で文明が崩れ去った中をサトルと
 いう少年がどう生きていくか、というサバイバルを扱った
 漫画だった。

 すごくタメになった。
藤子不二雄
 藤子不二雄はたくさんの名作を描いてきた。

「忍者ハットリくん」は、伊賀の里からやってきた
 ハットリカンゾウという少年忍者が主人公で、
「ケン一」氏の家に居候していた。
 そして、忍法を使って様々な事件を解決していくという
 漫画だった。
 しかし、話の根底は友情漫画である。
 藤子不二雄の漫画に共通するのは、友情を描くということ
 だった。


 それは、「おばけのQ太郎」や「パーマン」「怪物くん」
「どらえもん」など、ほとんどの藤子漫画に共通している。


「おばけのQ太郎」は、Q太郎というお化けが主人公で、
 アメリカお化けのドロンパというのが出ていた。

「パーマン」は、マントがないと空を飛べなかった。


 それにしても、藤子不二雄はヒット作が多い。
 そして、面白い。
 多くの読者が藤子不二雄を支持するのは、
 彼ら〈二人の合作だから)が描く漫画が友情漫画であって、
 底流に「優しさ」があるからだと思う。


 漫画はかくありなん、と思う。
その他
 たくさんの漫画と漫画家を紹介してきた。
 まだまだ全然書き足りないが、キリがないのでここで
 区切りを付けたいと思う。

 また、少女漫画家たちもたくさんの「なつ漫」を描いて
 いるが、
 私が読んだものとしては、どうしても少年ものが多くなって
 しまう。
 懐かしい少女漫画といえば、「アタックナンバー1」や
「金メダルへのターン」「ベルサイユのばら」などたくさん
 ある。

 後日、機会があるごとに紹介していきたいと思う。


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