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穏やかな画風が主流だった戦前の漫画だが、時代は軍国主義色が強まり、次第に軍の広告的な役割を果たすことになる。 漫画家の本意ではないにしろ、少年漫画までもが軍に利用されてしまった。 漫画にとっては暗い時代だったといえるだろう。 戦後になると、手塚治虫の登場と彼に刺激を受けた漫画家たちが、新たに創刊された子ども漫画雑誌で活躍していくことになる。 ※この記事は、とんぼスタジオ代表高橋が20年前に漫画制作事務所を立ち上げたころに書いた記事です。 ほぼそのままの内容で掲載してあります。 |
6 子ども漫画14 |
項目 |
1.貝塚ひろし 2.川崎のぼる 3.水島新二 |
●貝塚ひろし 「くりくり投手」は、福井英一の「イガグリくん」の影響を受けて、彼の柔道漫画を野球に置き換えて描いたといわれている。 主人公の栗山栗太郎のストイックな性格が思い出される。 曲がったことが大嫌いで、心優しい少年だった。 当時は、こうした分かりやすい性格のキャラが多かった。 |
貝塚ひろしは野球漫画が得意で、「ミラクルA」という野球漫画も描いていた。 この漫画は、寺田ヒロオの「スポーツマン金太郎」のように、主人公の郷投手が巨人軍で活躍するという内容だった。 巨人軍の秘密兵器となった郷の「秘球ジェット快球」は凄かったぞ。 ところが、この秘球ジェット快球は、足のけがのために1試合でたった2球しか投げられなくなった。 その後、「第2の秘球スモーク快球」というのを編み出すんだよね。 「ゼロ戦レッド」も懐かしい漫画だ。 「0戦太郎」や「紫電改のタカ」「大空のちかい」同様、子どもの頃、ワクワクしながら読んだ記憶がある。 項目に戻る |
●川崎のぼる 野球漫画といえば誰もが「巨人の星」を思い出す。 それほど、みんなが夢中になって読んだ漫画である。 また、アニメ化されたので「巨人の星」を知らない人間はほとんどいないだろう。 |
私も野球をやっていたのでこの漫画の虜になった。 TV放映のある日は部活が終わるとすぐに帰宅して、テレビにかじりついて観たものである。 面白かったなぁ。 主人公星飛雄馬が、父親から装着された大リーグボール養成ギブスは凄かった。 あれで豪速球が投げれるなら、と私もエクスパンダーというスポーツ器具を代用して試したことがあった。 ところが、バネが皮膚を挟んで、痛くて痛くてやめてしまった。 それに肩が痛くなったのを覚えている。 漫画と現実とは違うんだよね。 |
「いなかっぺ大将」は劇画タッチのギャグ漫画だった。 青森から東京へやって来た大左衛門〈通称・大ちゃん)という子どもが主人公で、柔道が得意だった。 動物の言葉が話せる大ちゃんが、猫のニャンコ先生に「キャット空中3回転」を伝授されるんだよね。 項目に戻る |
●水島新二 「巨人の星」同様、野球好きは必ず読んでいたのが「ドカベン」である。 それまでは、野球の主人公といえば「ピッチャー」か「バッター」だった。 ところが、野球通の水島新二は、「キャッチャー」という、どちらかというと地味なポジションにスポットを当てて主人公に据えたのだ。 |
ドカベンこと山田太郎は明訓高校のキャッチャーで強打者である。 彼の剛打と、軟投投手里中の活躍で、甲子園で大活躍する漫画だった。 脇役もよかった。 いつも葉っぱをくわえている岩城は、ときに主人公を食ってしまうほどの活躍ぶりだった。 「あぶさん」では、代打にスポットを当てて描いていた。 項目に戻る |
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参考ページ→ 北斎漫画について 漫画の描き方講座 |
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